ヤッチャの学校5期生のツネです。10月も中旬、季節はすっかり秋になりましたね。読書の秋、実りの秋、芸術の秋、スポーツの秋…。「○○の秋」にはいろんなものがありますが、私にとっては「食欲の秋」。日南市で過ごした1ヶ月の間にも、たくさんの美味しいものを食べることができました。そんな日南の食を支えている農家さんの中に、24歳の若さで自らの農園を切り盛りされている方がいらっしゃいます。南郷町・榎原でみかんやお米を栽培をしている、鶴元 太樹(つるもと だいき)さんです。専門学校を卒業後、家業である農業を引き継ぎました。初めてお会いした時は「少し気難しい方なのかな」と思いましたが、お話しすると優しく気さくで、笑顔の素敵な方でした。また、地元である榎原地区や農業に対する熱い想いがひしひしと感じられたことが印象的でした。「皆さんにもぜひ、鶴元さんの考えや情熱を知って欲しい!」そう思い立ち、今回の記事をまとめました。ぜひご覧ください。たくさんの実りに溢れる鶴元農園鶴元さんが切り盛りする鶴元農園では、主にみかんやお米を栽培しています。みかんだけでもN1号や日南早生、日南1号など、20種類以上の品種があります。その他にもレモンやキウイ、ゴーヤ、ピーマン、ひえなど、たくさんの種類の作物を栽培している点が特徴です。農場を見学させてもらうと、「ここにはみかんがある!」「あれ、こっちのみかんは違う品種なんだ?」「あっ、あっちにはゴーヤがある!」といったように、飽きることがありません。そんな作物や品種の多さを活かし、鶴元さんは観光型農園の導入を考えているそうです。鶴元さんの農園は栽培している作物や品種が多いため、それぞれの季節で旬の作物を収穫することができます。7月末から8月にかけては早稲のお米が取れますし、みかんに関しては極早生みかんから早生みかん、日向夏といった雑柑、デコポンなど。9月から3月の約7ヶ月にわたり、違う品種が実ります。観光型農園が実現すれば、行くたびに違った作物の収穫が楽しめる、一味違った農園になりそうです!また、鶴元さんはインスタグラムでも積極的に農園の情報を発信しており、日々の農作業の様子や作物の様子を写真や動画で紹介されています。元々写真を撮るのが好きだった鶴元さん。ある日、収穫間近のトマトの様子をインスタグラムに載せたところ、その投稿を見た方から「このトマトが欲しいです!」という連絡が来たそうです。この事をきっかけに、インスタグラムで作物のネット販売を始めました。人気商品は複数の品種のみかんを詰め合わせた食べ比べセット。贈り物としても好評だそうです。原動力はチャレンジ精神工夫を凝らして農園を経営する鶴元さん。専門学校を出た後、すぐに家業を継がれたとの話を聞いた時に、私は「どうしてそんなに早くから農業をすること、家業を継ぐことを決心できたのだろう?」と疑問に思いました。そのことを鶴元さんにお聞きしたところ、「農業は楽しいから」とシンプルで明快な答えが返って来ました。鶴元さん:農業を通じて色んなチャレンジができます。何か新しい作物を作りたいと思えば挑戦することができるので、楽しいです!鶴元農園には様々な種類の作物があるとお伝えしましたが、鶴元さんのチャレンジ精神のたまものだったんだと気づかされました。「新しい作物を作るために土地が足りない」となれば、新しく農地を開墾することもあるそうです。私は農業に対して「関わる人が少なく、自然相手だから退屈そう」というイメージを持っていましたが、鶴元さんが一変させてくれました。鶴元さんにとって農業とはクリエイティブな営みなのです。榎原地区に対する愛着と責任感鶴元さんは農業の楽しさだけでなく、地元である榎原に対する想いも話してくれました。鶴元さん:近所の農家はほとんどの方がご高齢で、跡継ぎもいない。引退後、その土地は耕作放棄地になってしまうかもしれません。だから自分が法人化して、その土地を引き継ぎたいんです。榎原には鶴元さんほど若い農家はほとんどいません。その上、榎原は山が多く、起伏に富んだ地形であるため、大規模で効率的な農業に適している地域とは思えません。その点を踏まえて鶴元さんに「どうしてそこまで榎原にこだわるのですか?」とお聞きしました。すると鶴元さんは「近所付き合いが良いからだね。それに切っても切れない縁がある。」とおっしゃいました。鶴元さんの地元への想いや責任感が伝わってきます。若くして実家の農業を引き継ぎ、自分の農園と榎原の未来に大きな夢を持つ鶴元さん。そんな鶴元さんが作った農産物を、ぜひ食べてみてください。ご注文はインスタグラムから!